福王子神社秋季大祭:班子女王と宇多法皇

京都・寺社

10月16日 (日) は福王子神社の秋季大祭だった。他の社寺同様にコロナ禍の影響で3年ぶりの開催だが、私にとってはご近所に越して以来初めての体験。
前日の15日、久しぶりに福王子神社あたりに散歩に出かけてみると、福王子神社はすでに祭礼の装い。拝殿には所狭しと奉納された御神酒が並び、その奥に金色に輝く御神輿、その両側には獅子頭が見える。幕を掛けられた本殿にも御神酒が並ぶ。西口から宇多野郵便局の裏手に続く道には、屋台が並び子供達の賑やかな声が聞こえてくる。

拝殿福王子神社は、仁和寺を開山した宇多法皇の母 班子女王を祀る神社。呼称「ふこっさん」は、班子女王が多くの皇子皇女を産んだ事に由来するとも言われている。仁和寺の守護神であるとともに、近隣旧6ヶ村の氏神でもある。

その秋季大祭は、10月の第2日曜日 (今年は9日) の「お出で祭り」で始まる。仁和寺の宸殿前で「巡幸祭」が行われた後、仁和寺から譲り受けたという菊紋の御神輿は、1週間福王子神社拝殿に祀られる。

第3日曜日の「還幸祭」では、通常であれば太鼓が打ち鳴らされる中を、御神輿本殿が子供神輿や剣鉾、獅子舞などと共に氏子地域を巡行するとのこと。そして仁和寺門前で「差し上げ」「差し回し」が行われた後に、勅使門から宸殿前まで進んで神事が執り行われるという。

「班子女王が御神輿に乗って、年に一度御子である宇多法皇に会いに参内する大切な祭礼」とされているようだ。

飾られていた剣鉾残念ながら今年は規模縮小で、神輿巡行は福王子神社から仁和寺まで。だが日曜日のお昼近く、遠くから「ホイト、ホイト!」の声とともにシャンシャンと鉦の音が聞こえてきた。どうやら氏子社中の有志の人達が、町内を回ってお祝いをしているらしい。
  来年は御神輿の巡行が見られたら嬉しいな …。

<参考資料>   『仁和寺と福王子神社』