雨水 (うすい):催花雨

総記,京都・寺社

 2月19日、二十四節気が「立春」から「雨水 (うすい)」へと移る。厳しい寒さもやわらぎ、雪は雨へと変わり、山に積もった雪や氷も次第に溶けて水になる頃。そして七十二候は「土脉潤起(つちのしょううるおいおこる)」へと変わる。雨や雪解け水が土を潤し、土の中では様々な生き物達が目覚め始める時期となる。農作業の準備を始める頃ともされる。折しも今日から数日は、雨模様の日が続きそう。

 先週末は暖かくまずまずのお天気だったので、久しぶりに「西寿寺」まで散歩。山門までの急坂は、いつもながらちょっとキツイが途中の石仏さんの “えがお” を見ると心が和む。下り坂になったあたりで駐車場横の桜苑を眺めると、「冬桜」がまるで木に積もった雪のように咲いている!近くで見ると、一重の可愛い花がたくさん咲き、ピンクの蕾は咲く時を待っている。… と、ここで桜の木にぶら下がるオレンジの実を発見!烏瓜の蔓が桜の木に巻き付いているようだ。なかなか見られない景色。

 

 

 

 

 阿弥陀さまに参拝をと本堂前まで行くと、堂内から静かに流れる読経の声。どうやら法要の最中のよう。私もしばらくお経を聴きながら外から参拝。
 高台にある墓苑まで行くと、薬師如来像近くに濃桃色の「枝垂れ梅」がきれいに咲いていた。墓石の周りにはビオラや葉牡丹などの草花が色とりどりに咲き、そこだけ春が先にやって来たようだ。青い空に濃桃色の枝垂れ梅がよく映え、下の方では白い冬桜が彩りを添え、遠くに目をやれば双ヶ丘がくっきりとその姿を見せている。

 この雨が「催花雨」となり、いよいよ春の草花の出番かな … 。