御霊神社(上御霊神社) (上京区上御霊前通烏丸東入)
地下鉄鞍馬口から5分ほど歩くと、静かな住宅街の中に御霊神社が見えてくる。
社記によれば、延暦13年(794)に桓武天皇が早良親王(崇道天皇)らの怨霊を鎮めるために創祀したとされている。また、平安遷都以前よりこの辺りに勢力のあった出雲氏の氏寺である上出雲寺の鎮守社だったとも言われている。現在でも境内からは上出雲寺の古瓦が出土しているとのこと。
多くの樹々に囲まれている境内は、往時は「御霊杜」と呼ばれていたようで、「応仁・文明の乱」発端の地としても知られている。本殿は享保18年(1733)に寄進された内裏賢所御殿の遺構を昭和45年に復原したもの、また南門は伏見城の四脚門を移築されたものと伝えられ、歴史を感じる神社。
元禄3年(1690)この神社を参詣した芭蕉は
半日は神を友にや年忘レ の句を詠んでいる。