清明、奥嵯峨へ

京あれこれ

4月5日は二十四節気の「清明」。万物が清らかで明るく生き生きとした様子を表す言葉。その言葉通りに清々しい朝となり、久しぶりに嵯峨野あたりまで散歩することに。
 今回は 観空寺 → 鳥居本八幡宮 → 護法堂弁財天 へと曼荼羅山裾野付近を歩いた。
「生の六道 延命地蔵 (福生寺跡)」から民宿・嵯峨一休さんの横を通ってまずは「観空寺」まで。

茅葺屋根の家やら土蔵が残る家並みを抜けると、南から西側にかけて田畑が広がり、愛宕山から小倉山にかけて「観空寺観音堂」の案内板観空寺観音堂の山並が望める。西に向かう小道の手前に「観空寺観音堂」の案内板。「観空寺」は住宅の影にひっそりと隠れるようにあった。平安初期に嵯峨天皇の勅願によって創建された当時は、とても大きな寺院だったようだが、今は小さな観音堂が残るのみ。でも地域の人々の信仰心に守られているのが感じられる清々しいお堂だった。

 

「観空寺」から「鳥居本八幡宮」に向かう途中で、門前にちょっと変わった石像が並ぶ「霊源寺」なる寺霊源寺院(?) に遭遇。道路際には鼻を持ち上げた象に乗る普賢菩薩らしき像が置かれ、瓦葺きの門の前には狛犬。そしてなぜか丸々とした石の蛙が数個。門前には「拝観謝絶」の立札。以前に『世にも不思議なお墓の物語』(久保田茂多 著) なる書籍を出版した宗教法人 大国教会の寺院(教会?) らしい。京都の石材会社と関係があるようだが、新興宗教なのだろうか?

桜にモミジ

新興住宅地らしい通りを少し行くと、「鳥居本八幡宮」に通じる小径がある。両側に桜とモミジが植えられているが、今は桜が盛り。モミジはやわらかな若葉が開き、赤いのは花かな?桜とモミジのトンネル

思いがけず桜とモミジが創り出すステキなトンネルに出会い、なんだかとっても得した気分。

 

 

「鳥居本八幡宮」「護法堂弁財天」は、竹林と杉の木立に囲まれた森の中に鳥居本八幡宮への参道護法堂弁財天への参道隣り合うようにあった。バスが通る清滝道は目と鼻の先だが、本当に人影もなくひっそりとしている。ここは「五山の送り火」の時に、「鳥居形」が灯される曼荼羅山の南東麓にあたる。

ゆっくり拝観し、森林浴もたっぷりして帰路についた。

 

帰りは折角なので、大覚寺前から広沢池へ抜けることに。さすがに桜の頃は大覚寺も賑わいを見せ、大沢池ではカメラやスマホを手にした人々が、満開に近い桜の下を行き交っている。大覚寺大沢池入り口大沢池は通年有料となってしまったので、なかなか気楽に入れないのが残念。でも池の東側では、満開の桜に椿の紅い花がよく映えるスポットを見つけて満足。桜に椿

広沢池までの農道を歩いていると、どこからともなくウグイスの鳴き声が聞こえ、青い空には数羽のツバメが飛んで行く (そう、4月5日は七十二候の「玄鳥至(つばめきたる)」だった!)。

畑では、紅紫色の蓮華草が、春風に吹かれてしなやかに揺れている。蓮華草の花言葉は「心が和らぐ」とか。 …春だなあ〜。


   清明の 奥嵯峨の蒼 ツバメ舞う  (畦の花)