大沢池:梅の花と時代劇と…

京都・寺社

 3月に入り七十二候「草木萠動 (そうもくめばえいずる)」頃となった。久々に暖かくよく晴れた日、大沢池まで散策。「梅」と言えば北野天満宮だが、大沢池の梅林もなかなか。

実は撮影用の鳥居

 通年有料となってから大沢池を訪れるのは久しぶり。池の辺に新たに設置された「大沢池 散策マップ」のすぐ横に赤い鳥居が建つ。「有料化で色々と手を加えたのか?」と思いつつさらに先に進むと … 池に通じる堀に架かる橋の門の先にも鳥居!そして何やら茶店のような … なんと時代劇のドラマか映画の撮影のための準備中だった。鳥居には「東映 美術」の重しがしっかり載っている。

 秋には「観月の夕べ」が行われる池舞台は「碁会所」に変わり、スタッフの人達が池に人工の蓮の葉を設置するのに忙しそう。それにしても池はまだ冷たいだろうから大変な作業。参道の反対側には茶店や土産物屋のセットが並び面白い。

撮影スタッフはお仕事中
茶屋のセット
「東映 美術」の重し

 

 

 

 

 

偶然の出会いに興味は尽きないが、放生池を回って梅林に進む。梅の花はまだこれからという風情だが、白梅が青い空によく映える。下草の緑の中には、青いオオイヌノフグリや黄色のタンポポも咲き始めて春を感じる。

 池の北東まで歩いていくと何やら鳥の鳴き声。池では川鵜や鴨が長閑に泳ぎ、天神島近くの石の上では亀が甲羅干し。泳ぎ疲れた鳥達は、菊ヶ島でお散歩。垣根越しにふと東の方を眺めれば、山々に囲まれた嵯峨野の田園風景が広がっている。

菊ヶ島でお散歩中の鳥達
嵯峨野の田園風景

 

        水温み 鳥群れ遊ぶ 嵯峨の池  (畦の花)