御室夜桜見物

京都・寺社

桜苑から望む五重塔世界遺産の御室仁和寺が、地域住民を夜桜見物にご招待してくださるというので、4月11日夕刻に参拝。
三々五々に中門前に集まった人々を前に、まずは僧侶の方がご挨拶。地震や火災などによって大きな被害を受けた重要な文化遺産(例えば熊本城や首里城)が、災害以前の資料が乏しくて復興・再建の際に苦慮しているという現状を鑑みて、仁和寺では膨大な資料を収集しておられるとのこと。(そう言えば、以前テレビでドローンを飛ばして空中撮影をしていることが紹介されていた)その一環として夜間のライトアップによる資料収集も行われており、それが今回のご招待に繋がった由。
御室桜 カンザン今回は金堂(国宝)と五重塔(重文)がライトアップされており、その付近のみ見学が許された。また御室桜もライトアップされ、普段は叶わない夜桜見物もできた。初めて見る御室桜は、背が低く歩いていると顔に桜の枝が触れるほど。木は全体にぽってりとした感じだが、一重の白い花は愛らしい。今年は例年より開花が早かったようで、もう半分くらいは葉桜になっていたが、白い桜の向こうに照らし出された五重塔を眺められるのは得難い体験。

五重塔金堂金堂に向かう参道には八重の桜(たぶん「カンザン」?)が満開で、御室桜とは違う華やかさを誇っている。そして光の中の金堂の前には、4月8日の仏生会に合わせて置かれた花御堂。星空の下で色を競い合うその花々も桜に負けていない。お礼の参拝をして帰途に就いたが、中門から見る仁王門までの参道も夜ならではの幻想的な雰囲気。楽しい夜桜見物だった。

中門から見た仁王門
仁和寺は普段の散歩コースのひとつだが、改めてさらに親しみを感じるお寺になった。ご招待に感謝!!