広沢池で月見
10月18日は「十三夜」。
<「十三夜」って?>
陰暦8月15日の月を「中秋の名月」というのに対して、9月13日の夜を「十三夜」と呼び、古来よりこの日にも月見をしていたとか。延喜19年(919)の醍醐天皇の月の宴に始まるとも、また、宇多法皇がこの夜の月を無双と賞したのによるともいわれ、日本独自の風習のようだ。「中秋の名月」を「芋名月」と称するのに対し、「十三夜」の月は、「のちの月」とか「豆名月」・「栗名月」とも呼ばれる。
昨夜(20日)の月は望月だったが、思い立って広沢池まで月見に出かけた。一条通を行く車のライトの明かりが些か興ざめだが、池の西岸はかなり暗く、昇り始めた月がきれいに見える。空には少し雲もあるが、雲間から顔を見せる月もまた良し。水面の漣が月に照らされてキラキラと光るのもなかなか。時折サギが池から飛び立つ音に驚かされるが、静かな夜だ。
観音島の「十一面千手観音菩薩」も月を眺めていらっしゃるかな?
夜の闇の中にくっきりと浮かび上がる朝原山の稜線を見つめていると、在りし日の遍照寺の伽藍が朧げに見えてくるような…そんなお月見だった。