日々想(にちにちそう) no.2

総記

ここ数日雨模様の日が続いているせいなのか、蝉しぐれを耳にしない。

蝉と言えば、生態系が変化してきているのか、鳴く蝉の種類が変わってきたように感じる。子供の頃、夏の初めは、「ミーンミーン」とミンミンゼミ。そして、夏の盛りには、「ジージージー」とクマゼミ、そして「チッチッチッジー」アブラゼミの大合唱。お盆を過ぎた頃から「ツクツクボーシ」とツクツクボウシが夏の終わりが近いことを告げ、宿題に追われたものだった。

ところが最近、ミンミンゼミの鳴き声を聞かなくなった。夏の初めから終わりまで、クマゼミとアブラゼミばかり。秋の到来を待ちわびる頃に必ず耳にしたツクツクボウシのあの鳴き声も、場所によっては全く耳にしなくなった。

ヒートアイランド化している都会では、蝉も人間も住みにくくなっているのかな…。

 

ふと思い出した芭蕉の句 「閑さや岩にしみ入る蝉の声」